めんどくせぇ学校(『紅白旗合戦』終了しました&『ナイゲン(全国版)』やります)

大変遅くなりましたが、アガリスクエンターテイメント第20回公演『紅白旗合戦』は無事に全日程を終了いたしました。
ご来場のお客様、関係者の皆様、気にしてくださった皆様、誠にありがとうございました。
情報解禁時には「これお客さん嫌がって離れるんじゃ…?」とビビっていた本作ですが、おかげさまで驚くくらいのご好評を頂きました。そして、他のどこでもやらないコメディを作ったと自負しています。
皆様の笑い声と、出演者のガッツとで良い公演が出来たと思います。
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ただ、反省点・改善点も沢山ある作品です。言っちゃうとね。
『紅白旗合戦』という作品は、「卒業式の国旗と国歌を巡って先生と生徒が対決して“自治”を描く会議コメディ」という企画は、とんでもなく広がりのある、射程のあるネタだと思います。
勿論今の自分の力不足っていうのもあるのですが、“この題材の出せる最大限の飛距離を出せているか”というと、そこまでは至らなかった気がしていて、口惜しいな、と。
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エンターテイメントとしてもっとアガる展開にもできたし(OPは予想以上に格好良くなったので満足してるけど)、もっと国旗と国歌である意味を突き詰められたし、「自治なんて無いけど有ることにしようぜ」というメセージをもっと解像度高く描けたし、もっと愛国心・愛校心の話にもできたと思っています。あともっとウケるようにできたかな。
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というわけで、今の紅白旗合戦への評価が大変ありがたく受け入れるし、今出せる全部出し切ったからやり直したいわけじゃないけど、またやります。俺しか書けない、俺の中で一番でっかい山だしね。
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【特報】ナイゲン(全国版)
そして、公演の千秋楽終了後に、次回公演の情報解禁を行いました。
『紅白旗合戦』との姉妹作にして、アガリスクエンターテイメントの代表作にして、複数の劇団で上演され「会議芝居の新しいクラシック」とのお声も頂いてる『ナイゲン』です。
それを、アガリスクエンターテイメント初のツアー公演で上演します。しかもファイナルはキャパ500人のイベントホール・新宿FACE。
『ナイゲン(2013年版)』終演後、劇団員と「もしこれを再演するなら、各地の教室でツアーやるか、青山円形みたいな大きくて囲み舞台ができる会場か、そのどちらかだろうな」と話していました。このたび、教室公演のツアーと、大きくて囲める会場の両方で行うことになりました。
おそらく、劇団本公演としてナイゲンを上演するのはこれが最後になると思います。
完全自主で行くツアー公演というのも、2日間3ステで1500人の収容人数というのも、冒険すぎて小便ちびりそうですが、絶対の自信を持つアガリスクの必殺技です。皆様、是非是非お誘いあわせの上、奮ってご来場下さいませ。
今のうちからカレンダーの11月13日(金)と14日(土)に丸つけといてね。
『ナイゲン(全国版)』特設ページ

ちなみに、この最後のナイゲンで「国府台の自治」「国府台原理主義者の目覚め」をやりきることで、いつかの『紅白旗合戦』再演がより普遍的で、より深く、より遠くまで飛ぶものになると思ってます。
今秋の『ナイゲン(全国版)』といつかの『紅白旗合戦(再演)』、めんどくせぇ学校 を描く両作品の今後にご期待ください。

アガリスク春の動画まつり/PC買った

台本書きが佳境すぎるので手を止めずに息抜きがしたくてブログを書いてみる。
もう最近『紅白旗合戦』のことしかしていない。台本を書いているか、サイトをいじってるか、宣伝の文章を書いているか。他の仕事よ、すいません、ちょっと待ってください。
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『紅白旗合戦』のプロモーションの一環でもあるんですが、「アガリスク春の動画まつり」と称して(いや、こう称すのも決まってないんですが暫定で)過去の作品の動画をどんどんYouTubeにあげていこうと思います。本公演の映像をフルでアップします。ただ、DVDで販売しているものとは違って、定点で撮影した、画質もそこそこの映像になるのだけご了承ください。
やっぱりね、気にしてくれる人には動画でも無料でも見てもらってなんぼだと思うんです。沖縄の高校生がナイゲンをやってくれたのも、あんな人こんな人が見てくれたのもYouTubeの動画がキッカケだったりしますし。
ちらっと見て気に入ってくれた方、ぜひアガリスクSHOPでDVD買ってくださいね。こっちは細居大輔氏の超素敵な編集とオーディオコメンタリーがついて2,000円ポッキリです。安い!本編映像フルで公開なんてのも、製品版DVDのクオリティに自信があるから出来る芸当です。
そして何より、劇場まで新作を見に来てくださいね。劇場で生で見たほうが楽しいという自信があるから出来る芸当です。
毎週金曜にいろいろ公開していきますので、お楽しみに。
◇アガリスク春の動画まつり 公開スケジュール◇
●2/20(金)『ナイゲン(2013年版)』
●2/27(金)『時をかける稽古場』
●3/6(金)『エクストリーム・シチュエーションコメディ(ペア)男版(劇王東京予選2015)女版(新宿コントレックスVol.7)』
●その合間に、公式サイトで公開していた過去のFLASHアニメーションコント『その時歴史がウゴイタ?』シリーズを毎日1話ずつYouTubeに転載します。
それと、先日サンモールスタジオ演出賞を頂いたので、その賞金でノートPCを買った。
せっかくなのでこれからの演劇活動に使えるものを買おうと心がけていて、自分の仕事道具って何だろうと考えたら、ノートPCとプリンターだな、と思いまして。最近は身の回りのPCが使い物にならなくなってアガリスク共有のPCを使いまわして台本書いてたもんで、これじゃいかんだろ、と。
沢山書いてバリバリ刷るのが周りへの一番の還元になる、と信じる。
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新しい機種の中で一番安いくらいのPCなんだけど、最近のPCの進歩はすごいっすね。
以前買ったネットブックと同じくらいの値段でこのスペックのPCが買えるとは。動画編集しない限りなんにも問題ないじゃない。

紅白旗合戦の執筆佳境。実は6年越しだったのを発見。

相変わらず『紅白旗合戦』の台本を書いている。
稽古開始までに全部書くのは叶わなかったけど、本番一ヶ月前までに当初目標にしていた程度の完成度の台本が上げられるかな。。。この3日間が勝負。
策略うずまく権謀術数の駆け引きとか、それが議場で発動する際の楽しさ・バカバカしさに関しては既に稽古もしたし、そこから何段階かバージョンアップして納得できるパーツがゴロゴロ出来ている。
クライマックスというか、この作品の唱える主張も見えている。
あとは会議の中身を書くのみ。これがまぁ大変そうなんだけど。
そういや、今回の作品の性質に関係する単語をいくつか入れてググってみたら、昔の自分のブログが出てきた。
そこで、こんなことを書いていた。2009年2月に。

【愛[]心。愛国心とか愛校心とか帰属意識とか】
愛国心とか愛校心といった帰属意識について、すごく狭くて小さくてかわいらしい設定で描く群像劇。
多分、国旗国歌に反対する生徒会とかそれをとりまくアレコレの、生徒会室での高校生芝居になると思う。(なんてどっかで聞いたことある設定でしょう)
実際渦中にいたし、色々経験したし、その上シチュエーションコメディ書いてるわけで、そういう点から永井愛の「歌わせたい男たち」(読売演劇大賞とる前に初演で見たぜ)なんて設定的には大ヒットだったんだけど、面白かったもののアレって先生達の話だしなーと思っていたのが一点。
そして今ならこれに対する個人的な感情抜きで、生徒会活動とか自主自律の主張も抜きで、「何かに傾倒する・属したがる奴ら」の話として冷静に書けそうな気がするのが一点。
ちょっと年とったけど、にしてもアガリスクの面々って若く見えるし、生徒会室モノをやりたかった(高校生の文化祭モノはやってるけど生徒会室関係って無いのよね)のが一点。
このハードでタブー感あふれる内容を、笑わせながら鋭く書いたら超面白いだろうなー。

まさかの6年越し。
いや、演劇始めた頃からやりたかったとも言えるし、高校生でその渦中にいた頃から考えれば12年越しとかなんだけど。
そういや6年前当時の構想は、生徒会室の中だけで、生徒だけでやる芝居だったんだなぁ…。
そして、テーマとしてはやりたいけど「アガリスクのやることじゃねぇな」と思って放置してたんだった。
確か内容としては、卒業式の国旗・国歌に反対する生徒たちの反対する理由がそれぞれバラバラになっていく、とか、ちょっとずつそこらへんの断絶が見えてくる…ってのを通じて「愛国心」とか「愛校心」とかの帰属意識を描く、くらいまで考えてた気がする。
実は今書いてるのにも引き継がれてる部分があるけれど、それだけを生徒会室の中だけでやってたら地味だよな。上手くいっても「まぁよくできたストレートプレイかな?」で終わってたと思う。
“笑えない題材でコメディをやる”期の作品とか『ナイゲン』とかを経て、同じ題材を使ってもコメディとして書けるようになったし、愛国心とか愛校心とか国府台高校論としても深く書けるようになったと思う。
やりきらなきゃなぁ。
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アガリスクエンターテイメント第20回記念公演
『紅白旗合戦』
2015年3月18日(水)~3月29日(日)
サンモールスタジオ
■脚本・演出■
冨坂友
■概要■
アガリスクエンターテイメントの記念すべき第20回公演は、代表作『ナイゲン』に続く会議コメディにして、卒業式での国旗・国歌を巡って教師と生徒が真っ向からぶつかる全面対抗戦。
裏切り!密約!権謀術数!あの手この手を駆使して論陣を張る両者によって、本来は歩み寄る為に設けられた交渉のテーブルは、思想・良心・自治・命令・愛国心・愛校心の渦巻く泥沼に沈んでいく…!
デリケートでアンタッチャブルな題材を、「真面目なほど滑稽に見える」シチュエーションコメディのフィルターを通して描く、政治・青春・群像・会議・シチュエーションコメディ!
■あらすじ■
 自主自律を旨とし、ほとんどの学校行事を生徒が企画・運営しているこの学校では、卒業式も生徒が立案したプランで準備が進められていた。
 しかし、式も近づいた2月末になって、突如 教員側から「待った」がかかる。国旗の掲揚と国歌の斉唱を実施してこなかった同校の卒業式が、問題になったというのだ。
 自分達の案を急に否決され、納得がいかない生徒側。県から指示を受け、実施させなければいけない教員側。
双方とも一歩も引かない膠着状態の中、卒業式は刻一刻と迫ってくる。
 そして生徒は、校則の中にあった遥か昔に定められた制度「連絡協議会」の開催を申し出る。
それは、かつて生徒と教員の意見が割れた時に開かれたという代表者同士の交渉の場であり、調停のための最後の手段。
 かくして、生徒vs教員の直接対決の火蓋が切って落とされた…!
■料金■
《一般料金》予約券:3,000円 当日券:3,500円
《前半料金》予約券:2,500円 当日券:3,000円
《平日昼料金》予約券:2,500円 当日券:3,000円
《高校生料金》予約・当日共に1,000円
◎割引◎
貧民割引:500円引き(要事前予約)
大貧民割引:1,000円(要2/28までの事前予約)
リピーター割引:1,000円引き
■日程■
2015年3月18日(水)~3月29日(日)
3/18(水)19:30(前)
3/19(木)19:30(前)
3/20(金)19:30(前)
3/21(土)14:30/19:30
3/22(日)13:30/18:30
3/23(月)19:30
3/24(火)休演日
3/25(水)14:30(昼)/19:30
3/26(木)19:30
3/27(金)14:30(昼)/19:30
3/28(土)14:30/19:30
3/29(日)13:30/17:30
(前)…前半料金
(昼)…平日昼料金
■会場■
サンモールスタジオ
〒1600022
東京都新宿区新宿1-19-10 サンモール第3M-B1
東京メトロ丸の内線「新宿御苑前」駅徒歩3分。
■ご予約■
下記URLからご予約いただけます
http://ticket.corich.jp/apply/61013/002/

■特設サイト■
http://kouhaku.agarisk.com
■CAST■
淺越岳人
鹿島ゆきこ
塩原俊之
沈ゆうこ(以上アガリスクエンターテイメント)
加藤隆浩
川添美和(劇団海賊ハイジャック改めVoyantroupe)
菊地奈緒(elePHANTMoon)
熊谷有芳
斉藤コータ(コメディユニット磯川家)
津和野諒
野澤太郎(劇団東京ペンギン/コントユニットT@kuma)
ボス村松(劇団鋼鉄村松)
前田友里子
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紅白旗合戦の台本書いてます&稽古してます。

紅白旗合戦の台本書いてます&稽古してます。
今回は会議の話と言いつつ、会議の議場以外での事前の根回し・謀略が飛び交う話でして、中盤にある駆け引きが行き過ぎてゲーム化してくるあたりを先に書いて、読んで、みたいな感じです。
「読み合わせ」というにはブツ切りで飛び飛びだし、設定与えてエチュードをやってもらうには描写が具体的すぎる、というなんとも言えない情報量の部分を、沢山補足で喋りつつ読んで動いてやってみてもらう稽古方法・その名も“SETSUMEI”。逆に役者がやってみて浮かんだアイデアをリアルタイムを反映させたり。
結局のところ、会議だろうと嘘ついて誤魔化す系だろうと、俺のお話の作り方って「誰がどう困るか」なんだなー、と再発見。ともすると全てのコメディというものは、いやむしろドラマというものは「困るさま」のことなんじゃないか?とも思ったけどそれは流石に極論か。
ということで、紅白旗合戦という芝居は、卒業式の国旗や国歌を題材にしつつも、謀略や駆け引きのゲームみたいだし、色んな人が困って手を打って困って…を繰り返す、賑やかなコメディになります。
その後、文芸助手・淺越と飯を食いながら、このお芝居の根本の思想(思想って言っても日の丸・君が代についてのじゃなく生徒の自治とか学校の自由とかの部分)について話す。
自分が国府台高校で学んだこと、格好つけて言うと国府台哲学みたいなものは二つあって(片方は『ナイゲン』のどさまわりの気づき)、その一つが今回のテーマなのだけど、それをすごくしっくり来る形で言語化出来たし、それを表現するエンディングの展開が見えた。まだ完全に辿るルートがみえたわけじゃないけど。
その為に菊地さん演じる先生にこの役割を担ってもらって、ボス演じる先生はこうで、みたいな…ふふふ。
なんだか、ナイゲンの花鳥風月の「でもまぁ、こういうナイゲンは、やりたかったかな」であり『笑の大学』のラストみたいなシーンと言いますか、そんな感じになると思います。
語るべきことは語れるな。
あとは『レゴムービー』みたいに、大事なことを真摯に言いつつ、ギャグとしての安心感を手放さない描き方を模索しなくては。
それと、紅白旗合戦発売記念イベント『時をかける稽古場』上映会が迫ってまいりました。
簡単に言うと、お酒を飲みながら皆で『時をかける稽古場』を見ようぜ、そのときに紅白旗合戦の特典つきチケットを売るよ!という会です。
もちろん見るだけでもいいんですが。ただ、そこで見たテンションで紅白旗合戦のチケットを買ってくれたら、黄金のコメディフェスティバル2014で最優秀作品賞を獲った台本『出会わなければよかったふたり』の特別装丁版の台本もプレゼント、っていう太っ腹な企画です。
1,000円でワンドリンク込みという大放出な価格でお待ちしておりますんで、金曜の夜、皆で楽しいコメディを見て語らいませんか?
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紅白旗合戦発売記念イベント『時をかける稽古場』上映会
【日時】
2015年2月6日(金)19:00 上映開始
ご予約は こちら
【会場】
新宿シアター・ミラクル
※『紅白旗合戦』を上演するサンモールスタジオとは別になります。ご注意ください。
【内容】
●19:00~:アガリスクエンターテイメント第19回公演『時をかける稽古場』の上映
※『時をかける稽古場』の作品紹介は こちら より
●21:10~:『時をかける稽古場』及び『紅白旗合戦』の出演者によるトークショー
【料金】
予約・当日ともに1,000円(ワンドリンク込み)
【詳細】
こちら から

劇王東京予選の御礼とご報告。

劇団天下統一大会2015東京予選が終わりました。ご来場頂いたお客様、誠にありがとうございました。
決勝では残念ながら2位で敗退しました。応援してくださった皆様、申し訳ありません。
優勝は青春事情。
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悔しいとか無念とか申し訳ないとかは前提としてだけど、でも今日の興行って演劇の、特にコメディの大会として捉えるとすごく面白かった気がする。コントレックスを主催したり、コメフェスに参加したりしてきたけれど、なかなか無いくらいの笑いの密度と盛り上がり。
お客さんの期待値も高かったし、とても暖かく、やりやすい環境でした。
審査員の方々(誰がどこに何点入れたか、なんていう恨みを買いかねないことを明らかにしてくれて、公開の場で各団体にかなり具体的な講評まで言ってくれて、感謝しかない)にも、他チームの参加団体の方々にも、スタッフの方々にも『エクストリーム・シチュエーションコメディ』の意味と独自性と可能性を見つけてもらえて嬉しかったり。
そんなこんなで、悔しいのと同時に楽しかった自分もいてビビる。
…いや、やっぱり劇構造として『エクストリーム~』が一番面白い短編芝居だという確信は揺るぎないのと、応援して下さった皆さんが悔しがってくれてるのを見ると、改めて悔しいな。
また別作品で劇王に挑んで勝ってやるってのと、この演目で劇王とかよりもっとすごい次元で勝ってやるってのを同時に思った。
でもまずは『紅白旗合戦』。
これは『エクストリーム~』みたいにシチュエーションコメディに対する劇団としての歴史ではなく、“卒業式”“学校の自治”“先生と生徒”に対する冨坂の歴史です。
こんなパーソナルで根幹のネタはないぞ、と思う。勿論、社会一般に通じる普遍性と、コメディとして笑える娯楽性を見出したからGOを出したのだけど。
別に劇作やめる予定も解散する予定もないけど、「これを満足いく形で書き上げたら、他に何を書くことがあろう」って言っちゃえるくらい、奥義であり高い山です。
さっさとプロトタイプを書いて、色々な方面からバリバリ直さないとだ。
そして、この『紅白旗合戦』のチケット発売を記念して、前日にイベントを実施します。『時をかける稽古場』上映会。
大好評頂いて、自分達も気に入っていて、半端じゃない笑いをかっさらった前回公演『時をかける稽古場』が素敵すぎる撮影・編集をされてDVD化したので、酒でも飲みながら是非皆で見ましょう。そしてその裏話やこぼれ話をしましょう、なんなら次回公演の話もしちゃいましょう。という会です。
なお、その場でしか手に入らない豪華特典付きの『紅白旗合戦』先行販売チケットも販売します。
金曜の夜、皆で面白いコメディを見ながら芝居の話に花を咲かせませんか?
■イベント概要■
紅白旗合戦発売記念イベント『時をかける稽古場』上映会
【日時】
2015年2月6日(金)19:00 上映開始
【会場】
新宿シアター・ミラクル
※『紅白旗合戦』を上演するサンモールスタジオとは別になります。ご注意ください。
【内容】
●19:00~:アガリスクエンターテイメント第19回公演『時をかける稽古場』の上映
●21:10~:『時をかける稽古場』及び『紅白旗合戦』の出演者によるトークショー
【料金】
予約・当日ともに1,000円(ワンドリンク込み)
ご予約は こちら から
【出演】
淺越岳人
鹿島ゆきこ
塩原俊之
沈ゆうこ
冨坂友(脚本・演出)
ほか
【詳細】
詳細は こちら から

【劇王】気分は甲子園目前の地区大会決勝前夜。【東京予選決勝】

【短編演劇の天下統一大会に参加中で、明日が東京予選決勝です。】
ご無沙汰しております、冨坂です。新年のご挨拶もそこそこに、急なご案内でごめんなさい!
只今、短編演劇最強の劇作家を決める「劇王 天下統一大会2015」という演劇コンテストの東京予選に参加しています。
昨日、無事に初戦を突破しまして、明日1/12(月・祝)に行われる、東京代表を決める決勝に駒を進めました。
明日の東京予選決勝に勝つと、2月末にKAAT神奈川芸術劇場で行われる全国大会に出場となります。
なので、甲子園に行けるかどうかの地区大会の決勝前夜と申しましょうか。そんな今日この頃です。
出演は本八幡の公民館で芝居をやってたころからの劇団員である淺越岳人・塩原俊之。
演目は『エクストリーム・シチュエーションコメディ(ペア)』という作品です。5人芝居の典型的な海外シチュエーションコメディを無理矢理二人でやることでコントと化す、メタ・シチュエーションコメディです。
20分の短編ですが、三谷幸喜の『君となら』や『バッドニュース・グッドタイミング』に憧れてシチュエーションコメディを作り始めた我々が、その後、このジャンルを疑ったり迷ったりした末に到達した、今の自分たちが信じられるシチュエーションコメディであり、ちょっと劇団を象徴するような作品です。
ここ とか ここ 参照。
「シチュエーションコメディ」というポップでセルアウトで舐められがちなジャンルを、題材的に更新するのが『ナイゲン』や『紅白旗合戦』ならば、手法的に挑むのがこの『エクストリーム・シチュエーションコメディ』といいましょうか。
自分たちの一番核の部分を神奈川のデッカい劇場に届けるって意味でも、『紅白旗合戦』のアピールの為にも、是非全国大会に行きたいと思っております。
急なお誘いで申し訳ないですが、もし宜しければ明日、応援にお越し頂けると幸甚です。
もしご興味のある方は、Facebookのコメント、メッセージ、Twitter、LINE、メール、電話etcご連絡くださいませ。
どうぞ宜しくお願いします!
■公演情報■
劇王天下統一大会2015東京予選 決勝
【日時】
2015年1月12日(月・祝)15:00~
【会場】
新宿シアター・ミラクル
【出演】
Aブロック代表:青春事情
Bブロック代表:アガリスクエンターテイメント
Cブロック代表:プラズマダイバーズ
Dブロック代表:未定
※上演順はくじ引きで決定します。
【料金】
前売:2,500円 学割:2,000円 当日:2,800円
【ご予約】
こちら
【イベント詳細】
こちら
新年一発目の勝負であると同時に、シチュエーションコメディを愛し、疑い、研究してきたアガリスクエンターテイメントの象徴とも言える代表的短編での勝負です。応援のほど、どうぞ宜しくお願い致します。

紅白旗合戦つくってます 稽古日誌その4_12/21(月)

すっかり書き忘れてたプレ稽古最終日の話!
多分年明けの稽古からは今までの分もひっくるめて特設ページに載るんじゃないかしら。
いつものように簡易ディベートゲーム「Who would win?」をやって、
複数人でのディベートをやった。
この日のお題は「2014年の小劇場演劇シーンにおいて、俳優は劇団に所属すべきか否か」というとっても身近なもの。そりゃ盛り上がるわ。
そして本編の配役発表をして、その設定でエチュード。
●連絡協議会(本編で先生と生徒が議論する会議)前日の、先生たちの愚痴・話し合い。色々な思想を持つ、色々な立場の先生が、一人ずつ会話に加わってくることで、どんな変化があるか。
●連絡協議会を控えた生徒同士の作戦会議。
生徒だけでどういう会話になるのか。その最中に先生が別件で訪ねてきたらどんな反応をするか。
結論としては、当たり前なんだけど、前提となる情報が少なすぎてあまり盛り上がるエチュードにはならなかった。ただ、「この人はこのキャラだな」とか「このフレーズ白々しすぎて超おもしろい」などの断片的な発見はあった。
やっぱりこの作品は、時かけのように身近な設定で始まっていない“特殊な学校もの”だし、登場人物もナイゲンみたいに“何も知らない不慣れな奴ら”じゃないから、テキストがないとネタ出しすら始められない、と痛感。
1/18の稽古本格開始までにどれだけ準備できるかが勝負だなぁ。初稿を揃えていくのもそうだし、この世界・このゲームのルールを明確化して、法廷バトルのような話し合いを繰り広げられるフィールドを整備しなくては。

紅白旗合戦つくってます 稽古日誌その3_12/19(金)

『紅白旗合戦』プレ稽古3回目。
ディベートのゲーム「Who would win?」をアップにして、団体戦でのディベート。
“アガリスクエンターテイメント所属俳優・塩原俊之が某バラエティ番組にて「売れない役者」としてVTR出演することの是非”
・某番組の場合。
・彼女と一緒に出演する。
・20〜30分のVTRを作成
・ギャラ有り(ここには書かないけど)
というどっかで聞いたようなオファーが来たと仮定し、肯定と否定でディベートしてみた。
問題を身近にしてみることでヒートアップをさせようという試み。
あと、やってみて淺越が「政策論争じゃなく価値論争だから泥沼になるよね」って言ってたけど、まさにそれを狙ったみたいなところがあった。なんせ今回の公演はそういう話になってくることだし。
そして、今回からテキストを使って稽古。
といっても新しいのじゃなくて過去作『ナイゲン』なのだけど。終盤・どさまわり(塩原俊之)と花鳥風月(矢吹ジャンプ)の二人での帰る前の会話〜議長が来て終幕するまで。
いやぁ、この稽古で久しぶりにお芝居をやりますね(←)
以下、雑感なので箇条書き。
・熊谷有芳、淺越岳人、前田友里子、野澤太郎は、第一声の時点でキャラがわかるのが強みである。そういう声色を使っていたからじゃなく、全然違うセリフ言わせても多分そのキャラに見えると思う。
・↑は強みであるけど、そこに甘んじてしまっていいのか…?という疑問もあり。
・熊谷さんと鹿島ゆきこが会話するシーンは、内容に関わらずなんかちょっとピリッとする。彼女ら自身にその意識はないし、別に仲悪いわけじゃないので、聞いてる方の勝手な思い込みなんだけど、それって要するに観客が無意識にそう思うってことよね。何かに使える。
声質やしゃべり方の微妙な「トゲ感」が共通しているのが原因か。
・熊谷さんと前田さんの喋り方に見られる「噛み合わなさそう感」(聞いてる方の思い込みだよ)は、異質すぎることによるもの。熊谷さんと鹿島さんの「若干ピリッとする感」は別のグループで同じポジションに納まってる人同士の“かち合っちゃった”に近い。
・塩原俊之はガチガチに演出して全然違う人物をやったほうが似合うんじゃないか?説。
・加藤隆浩さんにボソッとゼロの顔でツッコませる、という笑わせ方の手を発見したのだけど、これは果たして本編で使えるのかどうか…。
稽古とは別だけど、その後アガリスクハウスで沈と話していて、「国府台高校の監査委員長ってなにがやりたくてなるの?」と聞かれた。
「先生に規制されないように、生徒の内部に規制する機関を設ける。嫌われ者で誰も担わないなら自分がそれを引き受ける」ってことなんじゃないか、と答えたんだけど、もうそれ北斗の拳のラオウじゃん。監査委員長=ラオウ説。
沈は「2013年版の前に聞きたかった…」と言ってた。
あ、紅白旗合戦も国府台高校の生徒会の話なんで、なにかしらで「監査委員長」っていう役職の人間が出てきます。
そろそろ配役を決定しなければ、だ。

紅白旗合戦つくってます 稽古日誌その2_12/12(金)

12/12(金)は『紅白旗合戦』プレ稽古2回目。
今回はチラシ裏面用の写真撮影も兼ねて。
例のディベートゲーム「Who would win」はまたしても熊谷有芳の勝利。
人数の関係で冨坂も参戦、淺越と対戦した。淺越(卑弥呼)vs冨坂(矢口真里)の「じゃんけん対決」。
占いとか神通力的なイメージのある卑弥呼に運の勝負でどうやって勝てっちゅうねん、矢口真里に残された手は『ミニモニ。じゃんけんぴょん!』しかないじゃないか、ということでそれだけを手がかりに戦ったが、負けた。ごめん矢口、天はまだ君に味方しなかった。
そして順次揃ったメンバーと、一緒にチラシ裏面用の写真撮影。メインビジュアルでも出演者顔写真でもなくて、裏面の上の方に載ってる、イメージ写真的なやつですね。上半身だけ切り抜いて白黒っぽく加工するので、みんな上だけ制服やら先生衣装に。

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菊地奈緒さん、ボス村松、加藤隆浩さんの先生感、説得力がすごい。
そういや沈が昔来ていた制服がちょっと特殊なブレザーで、それを熊谷さんが着てみたら、とんでもなくイケメンラダイスっぽくなった。いや、イケメンパラダイスの衣装がどんなのか知らないんだけど。
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そして、残った時間で団体戦のディベート。今回から本題というか作中の題材とリンクしたディベートを行ってもらおう、ということで、「卒業式の国旗・国歌」に踏み込んでみた。
といっても作中と違って「卒業式において教職員は国歌を斉唱しなければならない、是か非か」という題材。
ネット上を拾えば、是の主張も非の主張もわりとたくさん落ちていると思ったのだけど、いかんせん時間が短すぎたか。あまり踏み込んだ話し合いにはならなかったのは惜しいところ。もうちょい時間があるときにこの題材で話し合ってもらえばよかった。
今回から「フリータイム」とでも言うべきか、肯定側も否定側も、発言者を問わず自由に言い合ってOKという時間帯を設けてみた。なかなかにTVタックルみたいな言い合いにはならなかったけど、緊張感のある瞬間が結構たくさん見られた。言い返した時のムッとする顔、墓穴を掘っちゃって周りから「ちょ、おま…」になる瞬間など、本番でも使えそうなサンプルは沢山入手できたと思う。
なので、ディベートとしては不合格、稽古としては合格、といったところ。まぁ稽古でやっているからいいのだけど。
次の稽古では、こういった言い合いが馬鹿馬鹿しく見える、くだらなく見えるための道筋が拾えたら、と思う。
稽古場がアガリスクハウスに近かったので、稽古後に鍋。久しぶりにハウスで10人規模のパーティーをやった。

紅白旗合戦つくってます 稽古日誌その1_12/8(月)

※おそらく、特設ページができ次第、移動またはコピーするでしょうが、とりあえずこちらに稽古を振り返るレポートを書いていきます。
そもそも稽古場日誌って誰が見てくれるのだろう、どうやったら見てくれるのだろうと考えた。
手の空いた人間や当番制などで、「今日の稽古は何をやりました」が複数枚の写真とともになんとなく載っているだけの稽古場日誌では、自分は興味を抱けないと気付いた。
自分が見たい稽古場日誌とは、
◎好きな役者が、あくまで自分の目線での稽古の進行状況・制作状況を書いている。
◎ライターが、潜入取材するみたいに客観的・分析的に稽古の内容を書いている。
このどちらかなんじゃないかと思う。
ただ、後者は書くのが大変だし、誰か外の人を探す必要がある。今回はお願いしたい人がいるけど、そんな頻繁に見てもらって書いてもらうのは大変だ。ということで、前者のスタイル「好きな役者が、あくまで自分の目線での稽古の進行状況・制作状況を書いている。」をとろうと思う。
かつ、俺は役者じゃないので、演出家として、自分の目線(稽古の意図や実施しての気付きなどのちょっと込み入ったこと)で書くスタイルをとろうと思う。あ、俺が“好きな演出家”かどうかは置いといて。
とりあえず、稽古が終わってから次の稽古までに毎回更新しようとは思う。…のでお付き合いくださーい
12/8(月)プレ稽古1回目
『紅白旗合戦』では、台本を書くための取材や勉強会としてのプレ稽古を12月中に数回実施します。
今回の話は、会議のコメディ、なかでも『12人~』や『ナイゲン』のように「平等な皆が一つの物事を決める」というスタイルではなく、「先生と生徒、どっちの意見が通るのか」という対決スタイル・全面対抗戦スタイルです。
なので、出演者がディベートや討論の雰囲気に慣れる必要があるのと、脳味噌をそのモードにしたうえで様々なアイデアを出してほしい、と思い、プレ稽古では色々な種類のディスカッションを行うことにしました。
過去には『ナイゲン(2012年版)』稽古時に、作中同様“誰か一人が落ちる話し合い”のリアルな姿を見るために、「この中で誰か降板させるとしたら誰を選ぶか」という題でエチュードをはじめ、それが次第にリアルな役者としての評価のし合いになっていく恐怖の『一人脱落エチュード』をやりました。また『時をかける稽古場』の時には「インフルエンザになったクマガイを、発症前の別の時制のクマガイと入れ替えるのは是か非か」という題で、リアルにこの座組みで起こったらどうするか討論する『クマガイディベート』をやりました。
そんな、リアルでシビアな討論稽古大好きっ子達が、次の会議コメディに向けてやるディベート稽古とは…!
「Who would win」
アメリカで実際にある、ミニ・ディベート・ゲーム。
1対1のプレイヤーが、一人一枚ずつランダムにキャラクターのカードを引き、自分の担当するキャラクターを決め、またその両者が何の種目で対決するかという種目のカードを引く。
「自分の担当したキャラクターがその種目で勝つ理由」を即興で立論する、というゲームだ。
例を出すと、鹿島ゆきこの「仮面ライダーV3」対淺越岳人の「武田信玄」。種目は「衆議院議員選挙」。
先行の鹿島は仮面ライダーV3が勝つであろう理由を30秒で述べ、後攻の淺越は武田信玄が勝つ理由を30秒で述べる。そして不利な先行側だけ、最後に10秒間の反論時間が与えられる。
それらを聞き、周りの人間は「どちらの言い分に説得力があるか」でジャッジする。
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ちなみにこれをトーナメント戦でやったのだけど、詳しい結果は鹿島ゆきこのブログや沈ゆうこのブログなどをご覧ください。淺越が超強かったけど優勝は熊谷有芳さんでした。
淺越なんて悔しかったのか振り返って立論し直してるよ
【雑感】
これが、ディベート系の稽古のアップとして(なに言ってんだろ)すごく手頃で優秀なゲームだった。
時間も短く、黙り込んで場が停滞することもなく、テンションが上がる(上げさせられる)ので、わりと重宝しそう。そして、意外なメンバーが論が強かったり、聞いてる人のリアクションが意外だったり、またもご一緒する斉藤コータ(コメディユニット磯川家)は相変わらず論戦には興味さそうにテキトーなことばっかり言ってたり(良い傾向です)。
そして、今度は劇中の団体戦を体験するために、5対5でのディベート。「立論」「質問」「反論」を、作戦タイムを交えながら繰り返していく、ディベート甲子園とかに使われてるスタイルをそのままやってみた。
作中でおそらく先生チームになる役者+どっちになるかわかんない出演者VS生徒チームになる出演者で、「制服廃止の是非」について。
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【雑感】
これは特筆すべき熱い展開ではなかったのだけど、時間が長い分、各自のキャラクターが良く見えた。「この雰囲気は似合うからそのままやってもらおう」という人から「これは自然体じゃなくがんがん負荷をかけた方がいいな」まで。
そして、議論(向き合って並ぶ)→作戦会議(席を立ってそれぞれの陣営が集まる)→議論(議場に集合)というサイクルが、意外とお芝居として絵になることを発見。
今回は競技ディベート
そしてチームを変えて「ふなっしーは中身を公開すべきである、是か非か」。
【雑感】
最初はディベート甲子園に似たスタイルでやったので、発言者が一人ずつ、持ち時間が決まっているスタイルだったが、そうなると乱戦にならない。もちろん競技だから仕組みがしっかりしていないといけないのだけど、お芝居で見るならもっと自由に話し合って話が脇道にそれまくる展開を作りたい。
そう思い、立論とまとめ以外の反論タイムは、発言者自由(ただし発言できるのは片方のチームごと)でやってみた。
結果としては、あまり変わらなかった。よく喋る人が沢山喋っただけで、乱戦の模様にならなかった。となると、本当に自由に言い合う時間を作ってみた方がいいのかもしれない。TVタックルみたいな言い合いを稽古で出来ればよいのだが。
色々な話が飛び交い・入り混じる乱戦のスタイルで、かつある程度深いところまですすむディベート、かつ準備時間が短くてその日のうちに出来る形式。これを探っていかなくてはならない。
って、なにディベート研究会みたいになってんだ。あくまで演劇の練習の一環としてそういうディベートを作りたいだけなんだけど。
次回のプレ稽古は12/12(金)。
ディベート稽古の題材や形式も徐々に本編に近づけつつ、ちょっとは本編で使う台本をもっていこうかしら。