ナイゲンは再演のようで新作です

はい、『ナイゲン』の台本を書いてます。稽古もしつつ、出演者の色々を見つつまだまだ書いてってます。
そう、『ナイゲン』は、再演ですが完全書き直し再演で、しかもそれが「台詞書き直し」「(なにかの)バージョンかえて書き直し」とかじゃなく、あらすじから構成から登場人物から全て新しくなってます。
ホント、「原案:初演ナイゲン」ってなもんです。
2006年にやったときは、実在する国府台高校の内容限定会議にわりと忠実に、色々なクラスの審議されていく様をちょっとずつ複数の幕にわたって見せていくものでした。したがって、芝居が始まったときの大目的みたいなのも特に無く。
今回は、あらすじにもあるようにハナっから「1クラスが脱落する話し合いをしなければならない」という設定にガラッとかわっています。それに伴い、色んなところが別物になっています。
そして、劇中の国府台高校も、内容限定会議も、実在するモノとは離れたかもしれません。
でも、作品に込めたテーマや思想は、より本物になってると思います。ま、「俺から見た本物」でしかないんですが。
要するに何を言いたいのかというと、すっげー書いてて、すっげー変わってて、すっげー面白くなってるから観に来てね ということ!
『ナイゲン』公式サイト…キャストプロフィールが豪華になったよ!
『ナイゲン』CoRich!舞台芸術ページ…「観たい!」口コミに全部お返事書きます&チケットプレゼント実施中
以上、キーボードで台詞打ちまくるためのアイドリングがわりのブログでした!
あ、多分ナイゲン以降、当分のあいだ新作長編書かないと思うので、お見逃し無く。って面も。

最近好きな演目(?)パフォーマンス(?)一覧と近況

さて、ナイゲンの台本を書きながら稽古稽古稽古の日々です。
今回はいつもの作品よりも「演劇っぽい」「お話っぽい」(ネタ←→お話、の数直線があるのならば「お話」寄り)です。
なんですが、というよりだからこそ、逆にこういったシンプルで短くてギュッとしててクール(そう、何より「クール」って表現が似合いますね)な表現に憧れてしまう、羨ましさを覚えてしまう昨今です。
そんな映像を電子の海からいくつか。
パンクブーブー(漫才)
パンクブーブー The Manzai
構成がキレイすぎ。そして漫才コントとかじゃなく、純粋に「この二人の与太話」という漫才らしい漫才。M-1獲って以降にさらにこの「後から情報付け加える」ってスタイルを確立したのがすごい。そしてそれが全部ウケるためにしか使われていないのが美しい。
Perfume『wonder2』
Perfume 13 Wonder2
前にも紹介したかもしれないけど、Perfume先輩の初期の必殺エンディングテーマ。売れた後もだけど、この当時の「次にいつライブがあるかわからない」「解散もありえるよね」という空気が底流に流れる中でのライブの最後の曲って、何とも言えない終末感が相まってグッとくる。そしてエンドロールの流れるタイミングよ。
lyrical school『おいでよ』
lyrical school「おいでよ」
こないだまでtengal6って名前だった、日本語ラップ・アイドルユニットのlyrical schoolの両A面デビューシングル『そりゃ夏だ!/おいでよ』のうち、おいでよ。
これもwonder2みたいなライブのエンディングにながれるっぽいシットリとした(でも踊れる)曲なんだけど、このMVがすごい。なんでも、これは今年のアイドルフェスTIF2012において、出演を予定していたステージが壊れて場所がなくなった末に、周りにいたファン達と一緒にそこらへんを歩いて歌ってたら人が集まってきた、という奇跡の映像らしい。そしてそれをYoutube公式チャンネルに採用しちゃうあたりも素敵。
何より曲が良い。tofubeatsめ…すごいな…。
大人数でカチカチと作りこまれた物語も良いのだけど(久しぶりに観た12人のやさしい日本人はとても面白かった)、こういうのにも憧れる、って話でした。
あと、ナイゲンの特設ページにキャスト紹介が載ったのだけど、女性陣がとても魅力的に写っています。「写真苦手」とかいってる人も何人もいたのだけど、その人の可愛らしさが出てて素敵。
あと、特設ページだけじゃなくてCoRich!舞台芸術にもナイゲン情報載せてます。
ぜひ「観たい!」とか書いてください!何もでないけど!ひたすら励みになりますんで!
そして同ページではチケットプレゼントもやってますのでどうぞ。

メモ

どうにもならない理不尽な現実に、集団としてどう向き合って行くのか。
戦い方。
飲むのか。抗うのか。
どう飲むのか。どう抗うのか。
そもそもどちらかしかないのか。

おおかみこどもの雨と雪

いまガチッと劇評書くリソースがないのだけど、Twitterで書ききれなかったことを残しておく。
感想文だしポエムだしチラ裏ですが。
おおかみこどもの雨と雪』を観た。
『時をかける少女(2006)』『サマーウォーズ(2009)』の細田守監督作品だから注目作だし、個人的にも楽しみにしてたのだけど、そういう「作品の出来」とか「作品のつくり」とかじゃなく、個人的に喰らってしまった。
この映画は、「母と子の絆」とか「人間讃歌」とか言われていて、そこまで大それてなくても自分にとっては間違いなく「生活讃歌」に感じられた。
多少ドラマチックに脚色されてたり、美化された田舎暮らしだったりはするんだけど、普通に暮らしていくっていうことがとても美しく見せられる。
そしてそれが、いつか聞いたラジオで細田監督が言ってた「命がないものに命を吹き込むのがアニメーション」「それにより何気ない風景や動作がドラマチックに立ち上がっていく、それがアニメ的快感」なんだろう、と非常に納得した。
今回は、時もかけないし世界も救わない。「号泣!」とか「最っ高!」みたいに激しくはないけど、自分の中では細田作品で一番刺さった。
というのも、「日々を暮らしていくってそれだけで素晴らしいことだよ」って主張にあれだけの破壊力・説得力を持たされてしまうと、困るのだ。ちょっと首肯しそうになったけど、自分の立場的にそれはダメなんだ。
自分は基本的に中学時代も高校時代もそのあとも、なにかやりたいことや目標、簡単に言うと「企画」みたいなのが目の前に無いとダメなタイプで、あくまで日常はそのためのチャージ期間、ってスタンスだった。むしろ楽しみな「企画」のための対価、代償とすら思っていた。
だから、「やりたいことが出来ないなら生活も人生も意味が感じられない」(もちろん自殺願望なんてさらさら無いんだけど)とすら思っている人種だ。
だけど、最近離れて住んでいる家族に色々あったり、その他生活全般の条件を考えることが多く、そんな中で斯様な「生活讃歌」を唱えられると、しかもそれに喰らってしまうと、色々揺らいでしまう。
もちろん夢とか目標とか企画とか、そういったものと日々の暮らしがトレードオフか、っていうとそんなことは無いのかもしれないけど。
でも「生活を大事にしながら演劇もやってくよー」ってスタンスの人(正社員とかフリーターとか問わず)があまり好きじゃなかったり、というか信じてなかったりするし、そういった瞬間に何かの速度が落ちる気がして、じゃないな、自分の何かが揺らぐ気がしている。
なので、その完成度によって「日常大事」「家族大事」を信じ込ませたこの作品が、ちょっと憎くもあり、気になって仕方ない。
でも超好き!もっかい観たい!くそー!

近況まとめて

●椅子を買った
今まで変な箱に座って台本を書いていたのだけど、集中しづらいのと疲れるのにはそれが絡んでるんじゃなかろうかと睨み、「椅子が欲しい椅子が欲しい」と喚いていたのです。
先日、IKEA籠り(IKEAのフードコーナーをカフェ代わりに使って居座る)をしたらあまりの楽しさに物欲を刺激されまくり、椅子欲がMAXに高まってしまった。
懐具合を鑑み、結局、近所のリサイクル屋でオフィスチェアを購入。
部屋が畳なもんで、当初は床面的にも見た目的にもキャスター付きの椅子を導入することに抵抗があり、謎の立方体に低反発クッションを敷いて使っていたのです。でももう「そんなの関係ねぇ」とばかりにオフィスチェアを購入。
【BEFORE】
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  ↓
【AFTER】
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アームレストまわりの銀色のプラスチック感・ダサ未来感がちょっと気に入らないのだけど、上下・リクライニング・リクライニング固定・アームレストの高さ調節 と色々出来るのでまぁ良しとしよう。
ちなみに3,000円台。
●自転車を買った
死チュエーションコメディのときにずっと使っていた自転車を盗まれて以来、お下がりを乗ったり、お下がりを壊したり(計2台)、徒歩だったりした移動手段ですが、最近、電車に乗らない外出が増えたので思い切って買いました。
これも、いっそ遠出できるようなクロスバイクでも買って自転車族になろうかと思ったけれど、単純に金が無いのと、もう少し様子を見よう、ってのでリサイクルショップに。
っていうかアガリスクハウス周辺、リサイクル屋多すぎだろ。デフレ都市本八幡の周辺で、かつここまでリサイクル屋が多いとかどんだけ貧民に優しいんだここは。
中古の普通のママチャリにしようか、中古のスポーツ車にしようか迷ったけど、乗れりゃいいや、と一番安いのに。
画像 434.jpg
これも3,000円。
どなたか、マウンテンバイクかロードバイクかクロスバイクで10,000円以下のをご存知の方がいたらご連絡ください。
●シチュエーションコメディの会合行ってる
シチュエーションコメディを中心としたコメディを小劇場でやってる劇団主宰の集まりが出来て(こないだ初めて集まってみた)ちょこちょこ集まってお話してます。
ゆくゆくは一緒になんかできればいいな。
●台本書いてる
あとはいつもどおりあんまり面白くない台本書きばなし。
プロットを書いてはいじって書いてはいじって、グニャグニャ遊んでる。
そろそろ台詞にしないとやばいな。

『ナイゲン』公演情報

さて、アガリスク次回公演にして初のロングラン気味(土日が2回もあるぜ)公演、そしてなにげに初の長編再演、『ナイゲン』のチケットが発売になりましたので、公演情報をこちらにも。
Aga-risk Entertainment第17回公演
新宿シアター・ミラクル提携公演
『ナイゲン』(脚本・演出 冨坂友)
■概要■
アガリスクエンターテイメント第17回公演は、6年前に上演され再演希望の呼び声も高い結成初期の代表作『ナイゲン』を完全リメイク。
高校生達が不慣れな会議に翻弄されながら互いを蹴落とす様を通して、会議の持つくだらなさ、ばかばかしさをコメディとして描き、そのうえで「話し合い」に希望を見いだす青春群像会話劇。
■会場■
新宿シアター・ミラクル
■日時■
2012/9/22(土)~30(日)全13ステージ
9/22(土)19:30●
9/23(日)14:30● 19:30
9/24(月)14:30★ 19:30
9/25(火)19:30
9/26(水)14:30★
9/27(木)19:30
9/28(金)14:30★ 19:30
9/29(土)14:30  19:30
9/30(日)14:30
■料金■
予約券¥2,000/当日券¥2,500
●の回は早得割引…予約券¥1,500/当日券¥2,000
★の回は平日昼割…予約券¥1,500/当日券¥2,000
高校生以下各1000円引き
 ※要身分証明書
恒例の「貧民割引」あり
 ※9月8日(土)までにご予約された方が対象です。当日受付にて「貧民です」とご申告下さい。
■ご予約■
こちらのフォームにご入力頂くか何らかの方法で冨坂までご連絡下さると飛び上がって喜びます。
■出演■
淺越岳人
鹿島ゆきこ
塩原俊之(以上Aga-riskEntertainment)
榎並夕起(TEAMJACKPOT)
木村ゆう子
金原並央(害獣芝居)
甲田守
さいとう篤史
斉藤コータ(コメディユニット磯川家)
信原久美子(コメディユニット磯川家)
長谷川一樹(ToricoRollCake)
細井ひさよ
矢吹ジャンプ(ファルスシアター)
■あらすじ■
かつては自主自律を旨とし生徒による自治を誇っていたが、今はそんな伝統も死に絶えたどこにでもある進学校、国府台高校。
ある夏の日、唯一残った伝統にして、やたら長いだけの文化祭の為の会議“ナイゲン”は、惰性のままにその日程を終わろうとしていた。
しかし、終了間際に一つの報せが飛び込む。
「今年は、1クラスだけ、文化祭での発表が出来なくなります」
それを機に会議は性格を変え始める。
―――――どこのクラスを落とすのか。
かくして、会議に不慣れな高校生達の泥試合がはじまった…!
■インフォメーション■
ナイゲン特設WEBサイト…画像含め情報満載。ここが基地。
ナイゲン特設ブログ…最新情報をちょこちょこ更新。日々チェック!
■お問い合わせ■
E-Mail:

さて、発売にあたりこんなことを書かせていただきました。
↓↓↓

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