ナイゲン(2013年版)稽古最終日

ナイゲン(2013年版)の稽古を終えました
いやはや、こんなに充実感と安心感と劇場入りへの期待感を抱いて稽古場での練習を終えたことが今までにあっただろうか(反語)。
そりゃあ同じ作品を一年後に同じメンバーで再演するわけで、そのくらいの進行状況で出来て当然なんですが、あまりに珍しく過ぎてテンションあがっちゃったよ。っつーか新作書いててもこの位にならなきゃいけないんですけど。そりゃあ。
あまりに抜かりが無さ過ぎて逆に不安、という「私、幸せすぎて怖い…」になりかけました。
劇場入りの前夜に寝られるのって何公演ぶり?ってなわけで。台本の印刷もないし。そして荷物は既に車に積み込んだので、明日の手持ちの荷物も少ないというね!なにこれ、王様の小屋入り?
輸送の車がアガリスクハウスに寄って積み込むまでに時間があり、積み込みに来た塩原さんが髪の毛を染めていたので、余った薬剤をもらって俺も髪を染めてみました。
ナイゲンをやるわけで、高校時代マインドを思い出すために髪の毛を染めちまおう、と(高校時代はよくヘアカラーしてました。セルフで。高3で飽きてやめたけど)。
しかし、ほぼ染まりませんでした。
まぁでもよくよく考えたら高校時代マインドなんて取り戻すどころか卒業以来最高値を記録しているくらいなので、今さらそんな儀式は必要なかったな、とも思いました。
はい、内容のことに全然触れてませんでしたが、内容は、既に昨年の一番良かったステージを余裕で突破しています。稽古場なので「お客さんがいない」という一点を除けば。
どさまわりの担う国府台高校の自治の話とか、皆が体現するナイゲンのひいては会議そのものの在り方とか、話し合いのくだらなさをあらわすネタとか、輪郭は昨年よりだいぶハッキリしてきています。
そして、それを演じる役者も、だいぶ役を理解し、この話の、この学校の考え方を理解し、ディテールが豊かになりました。演出的にも色々最適化されてるハズ。
ということで全体的に精度がクオリティが上がっているので、誰にでも見てほしいわけですが、「誰でもいいから来て!」と呼ぶのは違うだろうと思うので書きます。
この作品は、「文化祭」「生徒会活動」と聞いたときに振り返ってしまう“あなた”と、大好きな何かの存続や継承について考えたことのある“あなた”に送ります。いや叩きつけます。しっかり笑えるネタと抱き合わせで。
「ナイゲン」は、上記のどちらも当てはまるかつての自分に止めを刺すべく書いた作品でありながら、自分にとっての最高の国府台高校自慢ツールです。
僕は自分の大好きな高校の話をぶつけます。それを受けて皆様が自分の好きな学校などに思いを馳せて頂けたら、それ以上の幸せはありません。
皆様のご来場を切にお待ちしております。
アガリスクエンターテイメント第18回公演
ナイゲン(2013年版)
ナイゲン(2013年版)予告編
傑作青春会議コメディ、待望の再々演。
アガリスクエンターテイメントが2006年に初演、2012年に再演して、演劇クチコミサイト“CoRich舞台芸術アワード2012!”で約7000公演中第8位に入賞した本作を、沢山のアンコールにお応えして再々演。
好評だった2012年版のストーリー・キャストはそのままに、戯曲をさらにブラッシュアップ、より臨場感溢れる演出で、全員続投の出演者が前回を超えるグルーヴでお届けする、高校生・青春・群像・会議・ワンシチュエーション・コメディの決定版。
■会場■
新宿シアター・ミラクル(西部新宿駅より徒歩0分)
■日時■
2013年9月26日(木)~10月8日(火)全18ステージ
※9月30日(月)は休演日です。
9/26(木)19:30★
9/27(金)19:30★
9/28(土)14:30★/19:30★
9/29(日)13:30★/18:30★
9/30(月)休演日
10/1(火)19:30
10/2(水)14:30●/19:30
10/3(木)19:30
10/4(金)14:30●/19:30
10/5(土)14:30 /19:30
10/6(日)13:30 /18:30
10/7(月)19:30
10/8(火)14:30
■料金■
[一般]
予約券:2,500円/当日券:2,900円
[前半料金★]
予約券:2,000円/当日券:2,400円
[平日昼料金●]
予約券:2,000円/当日券:2,400円
[高校生料金]
予約券:1,000円/当日券:1,000円
※高校生以下の児童生徒にも適用。要学生証提示
[リピーター割引]
本公演の半券をお持ちのお客様は500円引き
■ご予約■
ご予約はこちら からお願いします
■キャスト■
淺越岳人
鹿島ゆきこ
塩原俊之
沈ゆうこ(以上アガリスクエンターテイメント)
榎並夕起
金原並央(害獣芝居)
甲田守
さいとう篤史
斉藤コータ(コメディユニット磯川家)
信原久美子(コメディユニット磯川家)
長谷川一樹(トリコロールケーキ)
細井寿代
矢吹ジャンプ(ファルスシアター)
■詳細■
『ナイゲン(2013年版)』特設WEBページ

9/18 ナイゲン稽古

本日はナイゲン稽古。
午前中の打ち合わせが延期になったので、やったー、直し箇所の反映とか印刷とかあるけど寝られるぞー!とたっぷり寝たら寝坊しかけて、しかも印刷がクッソ手間取って大変な午前中だった。
先日買ったレーザープリンターのトナー(純正品じゃないヤツ)が他の半額くらいだったのだけど、他の3倍のスピードで無くなって焦った。
稽古は、全部のシーンを返しつつザッと演出つけて、台本アリで時間を意識して通そうと思ったのだけど、時間的に通しまでいけず…。
ただ、いろいろなシーンをやった結果、ほとんどのシーンがかなりの強度を持ってるなぁ、というのに気づいた。意図や意味や情報量が詰まっていなかったりする“弱いシーン”があまり無い。
普段演劇作品を作ってると、しかも長編だと、台本的に全部のシーンに満足行ってるなんてことはなかなか無い。それは別に手を抜いてるとかじゃなくて、作品全体の都合とか、前後の都合により、そのシーン単体だとそんなにピンとこない、みたいなことだ。
もちろんそれは稽古量とか演出的な勢いとかetcで誤魔化したりも出来るんだけど、そういう作業をしてる稽古って、おれはあまり好きじゃない。というかかなり嫌いな部類。
今日やってみたところ、ナイゲンの場合はそういった台本上“弱いシーン”が少ない。
というか、ホントに弱いシーンって中盤の山場を越えた直後の「アイスクリースマスの審議」くらいしかない。
そして、その分、その弱さが本当に目立つ。気になる。
まぁあと1週間あるからそのぐらい余裕で克服するけども。
あ、貧民割引は終わりましたがもちろんご予約は絶賛受付中です。
9/28(土)の昼の回を中心に、お席の少なくなった回が出てきてます。
ご予約はお早めに。よろしくお願いします。
とりあえずね、ネタも、話も、昨年のナイゲンより俄然面白いよ、これほんとに。
アガリスクエンターテイメント第18回公演
『ナイゲン(2013年版)』
2013/9/26(木)~10/8(火)
新宿シアター・ミラクル
詳細はこちら
ご予約はこちら
予告編どーん
ナイゲン(2013年版)予告編

9/6ナイゲン稽古

今日はクライマックスあたりの稽古。
結構初演と変わってるところ。
台本もちょこちょこと直しているのだけど、もうこの台本と付き合いが長すぎて、どこを直したらいいのかわからないような、逆に見えすぎててどこまでも直したくなるような。
とりあえず方向としては、
・ウケる、アガるように最適化
・どさまわりと花鳥風月の目線で見る話に
の二点を中心に直してます。
それにより、本来この話でやろうとしてた、国府台高校の自治に関するテーマというかメッセージというか私見が、際立った気がしてます。
それだけじゃなくて、上記二人以外の人々の関係性や性格や役割が整理されて、個人的な物語が深まったりしてます。
で、稽古してると、参加してる皆の芝居が上手くなってんなぁ、と感じます。
出力が増してたし、振り切って冒険するようになってたり、逆に恥の概念が鋭くなってたり。
この一年間でみんながみんな芝居に出まくってたわけじゃないのに、だいぶ変わってる。
それと、この作品の何が大事なのかがわかってるので、ディスカッションも有意義になってきている。
常連とはいえ、大半が客演さんなわけだけど、こういった定点観測のような体験を得たことで、「劇団員」とか「継続している集団」での創作の強みを実感してます。
さて、だいぶ内向きな個人的な日記になっちゃったけど、まぁ要は充実した稽古をしてますよ、と!
中身もだいぶ面白く、見やすくなってますよ、と!
さて、貧民割引受付の締め切りまであと8日間!
ぜひぜひご予約の上ご来場下さい!
アガリスクエンターテイメント
『ナイゲン(2013年版)』
2013年9/26(木)〜10/8(火)
新宿シアター・ミラクル
【詳細】http://naigen2013.agarisk.com/
【ご予約】http://ticket.corich.jp/apply/45719/001/
【予告編】http://youtu.be/O7dl6rCHkUQ

8/22の稽古とか

8/22は一週間ぶりくらいの稽古。台本上の直したいポイントは多いのに、いい感じにハマるピースが見当たらず、修正は完了せず。ちょこちょこ穴がある状態の改定台本。
通して読んでみると、ところどころに空白があるのを差っ引いても、なんか全体のバランスが悪くなってる感。
全体的に「何の話かわからなくなってる」というか。
あとは、真面目なシーンをやるときにどんどん狭くならないように注意しなければ。
細かさと、正解の狭さは、別。
あと、先日モンスターズユニバーシティ見たあとでモンスターズインクを見返したら、やっぱり脚本の手際がよすぎて唸った。
これだけの時間で、この作品の世界観とルールと悪役の動機を説明しちまうのか!と。
もちろん、話の構造も違うし、あれより一般的な設定じゃないんだけど、にしても、脚本における情報の出し方ってもっとザックリと大胆に行かなきゃだぞ、と。
特に、映像とか舞台とか、脚本の文字情報以外に演じてくれる人がいる作品の場合、「脚本で語る情報」と「演技や絵で語る情報」は分けて考えなきゃな。しかもそれは同じ一山の中から振り分けるのじゃなく、ハナから全く違う階層であるぞ、と。
何言ってるかわからないだろうけど、俺も漠然としかわかってません、はい。
あと最近の話題でいうと、AKB48の『恋するフォーチュンクッキー』が好きです。
最初ピンとこなかったけど、繰り返し聞いて、あとPV観たら、「これをやるのがAKB(というか国民的アイドル)の仕事なんじゃないか?」って思ってきた。
ちなみに二番の歌詞が好き。歌詞単体だと結構常套句だったり、リズム的にも無理して乗せてる感じなのに、合わさって聴くとなんかグッとくる。

ブログさぼり&明日から稽古再開

やばい、超間があいてしまった!
そんなこんなで無事にナイゲン(2013年版)のチケットが発売され、ありがたいことに初日から予約してくださった方々が沢山いらっしゃって、そしてご検討されてる方のつぶやきがどこかから漏れ聞こえてきて、どれも普段の公演よりアツイ感じ(当社比)が漂ってきて、感無量でした。
ご予約は こちら で承っております。宜しくお願いします。
で、発売と同時に淺越岳人が作ったナイゲン予告映像がアップされたり。
2012年版の記録映像の中からウケるシーンばっかり(といっても他にも沢山候補はあったんですがグフフ…)を繋いだ映像と、ちょっと青春っぽくて小っ恥ずかしい爽やかな曲を乗せてみました。是非是非ご覧下さい。
ナイゲン(2013年版)予告編
そして稽古が本格開始。
台本がまだ直し終わってない箇所があったり、プリンタの不調で全部刷り直しが出来なかったりなどのアクシデントはありましたが、昨年の感覚を思い出したり、早速変更していく部分が出来たりと、あっという間の三日間連続稽古でした。
その間に舞台スタッフと一緒に再度劇場下見に行って客席の配置などを検討してきました。
はい、今回は2012年版と客席の配置が変わります。
同じ劇場とは思えない感じに…というかシアターミラクルとは思えない感じになります。
周囲三方をぐるりと高めの客席に囲まれた感じは、なんかもうコロッセオというか、スタジアムというか、そんな感じです。真ん中に立って「ライブハウス武道館へようこそ」とか言いたくなる感じ。
そしてスケジュールの都合で稽古が一週間休みでして。その間はWEB製作の西川瑞己が構築してくれた 公演特設ページ の中身の記事を書いたり、おれもちょこちょこいじったりと特設サイトの日々。
いやぁ、HTMLタグを書いて、正しく表示されたときのプチ感動っていいですね。作業がわかりやすくビジュアルで反映されるのはやりがいがありますな。

そして明日に向けて少しでも台本をいい感じにすべく格闘して、それからまた稽古稽古の日々です。稽古のたびに個人的振り返りをここに書こうと思います。うん、宣言。
これからは特設ページに今回の演出助手の鎌田君と杉山さんがレポートを載せてくれるとのことなので、そちらもチェックしてみてください。

こないだ顔合わせ&明日発売

先日はナイゲンの顔合わせでした。
出演者は去年と同じだし、そもそも先月本読みしてるし、スタッフさんもこれない人多かったので顔合せもなにも…って話なんですけどね。
今後の予定とかチケット発売の件とかは早々に説明し終えたので、前回の千秋楽の映像を見ることにしました。
というのも、前回の千秋楽の空間がだいぶ素敵なことになっていたので、今年は初日からこれに勝って行こう、って共通認識を持つためです。
台本は昨年より最適化されるし、演技ももっと良くなるはずだけど、あの「空気」に勝つのって結構難関じゃないのかと思って。
(最近、役者一人一人の演技がどうとかより、客席の雰囲気をどうしていくかの方が、お客さんの満足感に直結しています)
ってことでプロジェクターも用意したのに、FLASHメモリに入れたデータが読み込めず…。結局再生できませんでした。
その後はしょうがないんで早めから飲みに行きました。そのおかげで酒席にこれた人は多かったんだけど。
さて、明日はチケット発売です。
8/9(金)10:00〜
https://ticket.corich.jp/apply/45719/
で承ります!
詳細はとりあえずこちらにて!
http://www.agarisk.com/stage/13092601.php
そろそろ豪華めな特設ページができる予定です。
http://naigen2013.agarisk.com
昨年ご覧頂いた方も、なんか評判聞いたぞって方も、どうぞよろしくお願いします!

花火大会を江戸川で見た

8/3は江戸川の花火大会を見に行った。
昔はケオロシという江戸川近くに住んでいる奴が盛大に場所取りしたところで見たりしていたけど、最近は現場まで足を運ぶこともなくなっていた。
アガリスクハウスに越してからは、それなりに近いので、ベランダに机出して餃子食べながら見たり、その程度の距離感になっていた。
あれはあれで良いものだけど、今年の“夏満喫モード”に突入した自分としては、やっぱり現場でしょ!ということで久しぶりに江戸川まで行ってきた。
案の定、土手は激混みだったけど、それまでの移動はそんなに混雑してないし、思いのほかスムーズに進んだ印象。
やっぱり花火は遠くから見るものじゃない、近くで聴くものだ!と再確認。
そりゃ、それなりの距離からチラチラ見てるのに比べたら面倒くさいことも沢山あるけれど、やっぱり近寄らなきゃ始まらないよね、と。
色々とスッキリ。念願かなった日だったのでした。

戯曲賞にナイゲンを出した。

滞っている!
8/1は劇作家協会新人戯曲賞に『ナイゲン』を出した。以下Tweetの引用
劇作家協会新人戯曲賞に手直しした『ナイゲン』を出してきた。いざ「戯曲」として見返すと「!」や「?」の多さとか、ト書きの感じとか、全体的に馬鹿の文章みたいだった。そして指定のA4フルサイズ片面印刷107ページの厚さは凄まじいことになった。
最初から最後までのあらすじを、どさまわりと花鳥風月と議長を軸に書いてみたところ、あまりに堅苦しくて暑苦しくて、どこよ学生運動だよ、って感じになった。
課題としては挙がったけど直し案が思いつかなかった箇所や、思いついたのに書ききれなかったものもある。でも、今回書いて思ったけど、この作品はまだまだ面白くなるよ。もっと鋭くもなれるし、もっと各人にドラマを持たせられるし、もっとウケるネタになる。
なので、何が言いたいかというと、8月の稽古開始のときの台本、そして何より9月26日からの本番は、超ご期待下さい、ってことです。

戯曲賞用ナイゲン直し

滞っている!
今は某戯曲賞応募のためのナイゲン台本修正の大詰め。
「どこをどうするぜ!」とかをつぶさに語ろうと思ってたけど、ちょっと余裕ないんで後回しにします。
意外と直すところが多くてビックリしている昨今。
「こういう展開が必要だ」と「ここを変えればいける」までは判明しているのだけど「どう直す」って具体的なピースが思いつかない部分多数。
時間との戦い。
9月の本番や8月の稽古開始までには直ってるだろうけど。
これ全部を理想通りに修正できたらだいぶ良いホンな気がする。
いや、やっぱ書き直しって良いですよ。本番前の改稿もそうだけど、上演してからの直しと再演って特に。
条理の整った「お話」をやろうとするなら、間違いなく有効だと思う。
最近は演劇を一、二週間の一回で終わらすのがもったいない、と、上演形態について考えを巡らせているのでした。

舞台化っていう乱暴さ

土屋アンナ主演予定の舞台の件、世間を賑わしてますね。
原作者の言い分が真実なら制作サイド駄目だなぁと思うけど、まぁありそうな話だよなーとも思う。ここ一、二年で見た「その感じでどうやって演劇で稼いでんの?」と言いたくなる胡散臭い人を思うと。
ただ最近、舞台の事件がニュースになるたびに思うのは、「けしからん」じゃなくて「やべ、気をつけよう」だったりする。
元来自分も、仁義や思いやりよりも企画を優先させちゃいがちなので。
もともと、実在する何かをフィクションで表現する、って結構乱暴な行為であることを自覚しなきゃいけないのかも。
例えば「ナイゲン」って国府台高校と明記してやってるわけで。
もちろん自分は圧倒的に愛をもって扱ってるつもりだけど、国府台高校に対する愛着の持ち方なんて関係者の数だけあるわけで、誰かからしたら「ふざけんな」って思うような切り取り方になってる可能性もある。
どういった場合にどういった対応をするのが人語を通したことになるかって、正直難しい。