2012年を振り返る【今年の演劇的活動】

今度は作ったものを振り返ります。
【1月】
◎新宿コントレックスVol.3
今までで唯一、アガリスクが出演しなかったコントレックス。出演しなきゃダメだな、と痛感。
【2月】
『異性人/静かに殺したい』執筆
台本書いてた。のみ。
【3月】
◎『異性人/静かに殺したい』
『静かに殺したい』では斉藤コータ×後藤慧のラストのお任せのところが超絶面白かったけど、それって俺が半ば投げたみたいなモンなので、ウケてホッとしつつ悔しい面も。
『異性人』では、ワンシチュエーションじゃないし後半笑いも狙わないし…っていう異色作になった。ご好評頂いたりもするけど、今にして思うと、あのテーマを物語に押し込めた時点で終わっちゃってて、それってコメディ劇団として完成じゃないのではないか、という気もしてくる。全編を止まらず突っ走るコメディ(一幕モノじゃないにしろ)に置き換えて作ったらまだまだイケる気がする。いつか長編でやりマース。
◎『2+1』
上記の異性人/静かに~に付随してやったAC(アガリスクコント)単独ライブ。千秋楽のあとに1ステだけやったんだけど、お客さんも公演本編見ちゃってるから足を運びづらいし、我々は超大変だし、色々超大変だった。
ネタだけ決まってて進行はアドリブに近いラフなコントだった。ウケこそしたものの、やっぱラフなのは大変。ちゃんと作りこまなきゃね。
【4月】
◎新宿コントレックスVol.4『2+1』『擬音精舎』
『2+1』は前述の通り。コントとして固めようとしたらイマイチ面白くなかったからそのままやったらやっぱりフワフワした。そもそもこれは「鹿島加入」(役者2人のところに1人追加される)を意味を持つコントでしかないので、もうやんないと思う。
『擬音精舎』は、悪ふざけがすぎた感じ。というか『2+1』というラフなネタと一緒に同じように台詞で固めないのをやったのがマズかった。
【5月】
◎翠組『放課後サマージャム』執筆
初の長編書き下ろし脚本提供。超大変だった…
◎新宿コントレックスVol.5『エクストリーム・シチュエーションコメディ(ペア)淺越×塩原組』
またしてもやったエクストリームだけど、「丁寧にやろう」をモットーに稽古して、世界からハミ出すネタも少し整理して臨んだ。ネタの性質上序盤は重いんだけど、最後の方は完全にもっていかせてもらった。やっぱこれだよね、このネタだよね、と再確認。ただ「何度もやりすぎ」って意見もあるんだけど。
これは共演のシガラキ主宰細居さんが素晴らしい撮影編集をしてくれて映像化されてます。これ
【6月】
◎翠組『放課後サマージャム』観た
前述の、初の長編書き下ろし脚本提供が上演されてる様を見た。演出の保木本さんにかなり助けられてるなぁというのと、「これでどうだ!」って自信持って言えるまで仕上げられなかったのを反省するなど。
◎『ナイゲン』写真撮影の旅
ナイゲンのチラシ裏面の出演者写真を撮ってまわってた。急遽決まって、出演者が集まれなかったので制服と道具を持って会いに行ってゲリラ撮影っていう。そして撮ったのがこのサイトにも使ったこの写真
【7月】
◎新宿コントレックスVol.6『お父さんをください』
「父親が彼氏を作って娘に合わせる」という同性愛テーマからの近親愛から…とどんどん話が大きくなっていくコント。稽古場で心配してた序盤の会話のネタが思った以上にウケて、終盤の自信持ってた超展開が「?」ついたまま過ぎていって、そしてラストで大きいミスがあったりと、予想外のことが頻発した。全体的に均せば結構ウケていたし、「これ好き」と言ってくれる方もいるし、終盤をリベンジしたいので、またやります。3人組コントの決定版はこれにする。一応下手からの映像だけあります。
【8月】
◎『ナイゲン』台本執筆
ナイゲンの台本書きが本格化すると同時にメインのデスクトップPCが壊れる。自分史上最長の台本をネットブックで書く。
【9月】
◎『ナイゲン』
思い切って真っ直ぐに「お話だよー」「人物をストレートに演じるよー」というのをやってみたところ、大変ご好評いただき、自分的にもしっくり来る。
最後の方とか、いわゆる“いい台詞”みたいなこと言わせても全然恥ずかしくならなかった。のは、ちゃんと確信があって、ちゃんと身のある実のあることを語ってたからでしょうか。国府台とか自治とかについての、一番確信の持てる内容。
良い意味で自分が書いてる気がしなかったというか。だけど自分の考えてることの芯を捉えてるので、「誰かが、俺の一番思ってることを表現してくれた!」みたいな目線で見えたので、恥ずかしくないし気に入ってるのかも。
やっぱり芝居書くならこのくらい確信のあることを、血肉になってることを扱わなきゃ駄目だよなぁと思う反面、一人の人間の中にそんなに書きたいものってあるの?という不安も。
まぁ、脚本や演劇公演という具体的な括りだと、もちろん反省点が山ほどあるんだけど。
得た教訓は、「場所や人物を具体的にストレートに設定する方が似合う」「物語や芝居としてお客さんを掴んどけば、何もない状態で大きいネタを作動させるよりウケる」「脚本執筆は、準備の段階では極めてパーソナルに、確信のあることを取り上げる。書くときは最適化とサービス精神に割り切る」あたり。もちろん、現時点で思うことだし、現時点のアガリスクでのオリジナルの戯曲書くときは、って条件つきだけど。
さて、ナイゲンはまだやりたい。
【10月】
◎特になし
【11月】
◎MU Bootleg vol.3『週末たち』用の『ジャンクション』執筆
以前38mmなぐりーずに提供したコントを設定を変えて書き直し、MUの短編集に提供。
【12月】
◎MU Bootleg vol.3『週末たち』の中の『ジャンクション』観る
メインの3人を男女反転、アイドルグループからアカペラグループに変更。
男女反転してみたところ、演出のアユムさんのディレクションも相まって、色恋の香りがしてくるという新発見。
「男女反転、こいつぁ面白い」と思った。
◎新宿コントレックスVol.7用稽古
エクストリーム・シチュエーションコメディの女版を作っていました。
【総括】
なんやかんや言ってナイゲンが大きかった。今まで屁理屈感・ヒネてる感を押し出していたところ、ナイゲンで全然違う路線で(いや、共通してもいるんだけど)いい感じのものを作れてしまって、結構演劇感が変わった。どの変が変わったかって、いやここには書かないけど。
ぶっちゃけて言うと、他所に脚本提供するときより自分のところでやる方が圧倒的に上手くいっている、作品としてハマっている傾向にあるのです。例えば自分の体験を下敷きにしていたり、例えばアガリスクメンバーオンリー出演のコントであったり、そういったパーソナルなものは上手くいった何かを、外部に提供するときに発揮できていない傾向があるので、そこんとこを何とかしなきゃ、と思うしだいです、はい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です