12時間のぶっつけ演劇稽古。
まずは10/8(月・祝)に下北沢でやる路上演劇祭の『エクストリーム・シチュエーションコメディ(ペア)』練習。
後半の勘違いネタを詰めて、通し稽古。
一通りやったところで、榎並夕起がドン(作中の怖い人、マフィアの首領みたいな)パートをやるときのなんとも言えない面白さがツボにハマった。多分これ一般的じゃない。珍味なやつ。
彼女は声が幼いというか、良くも悪くもかわいらしすぎる特徴がある。
アニメ声とかとは全然違うんだよな、なんだ、アイドル的な感じ?
それがエクストリームとはいえドンをやるときのミスマッチ感、ダサさ、ヤバ(い演劇)さ、そういったものが面白くなってしまった。
なんていうの?高校のクラス演劇で女子高生がいかつい男役をやるときの似合ってなさ、愛おしさに通じるやつ。
まぁ本人は大人っぽい役をやる上で中々悩んでそうだし、これから直面するんだろうけど。
でも声質は楽器としての種類だからなぁ。前田とか淺越とかジャンプさんも特徴的な声しててある意味タイプが限られているわけで。
この「女性が無理して男性役をやるときのヤバみ」には、コントとして何かの鉱脈を感じている。いつかやってみようと思う。
話が逸れた。
やってみた結果、現在の配役(この演目は役が入れ替わりまくるからなんていっていいかわからないんだけど、まぁパート割り)だと、榎並ドンと淺越ブレンダの男女の逆転っぷりが引っかかりすぎて、お話の中身・勘違いの情報の部分が伝わらないんじゃないか?という懸念。
今更だけど部分部分のパート割りを変えようか、と思い始めるそうすると結構な部分が覚え直しになるんですけど。
で、変えてやってみたら、また別の意味で情報を取り落とす気がしてきたから元に戻す。
そして時間になったので本日分終了。
そこから『みんなのへや・改』稽古へ。
冒頭と中盤の、音楽を流す通称「PV」シーンをいかにプロモーションビデオ(ドラマから入るプロモーションビデオってあるじゃないですか)っぽくするか、人物を演じる→ポエムにいかに移行するかを検証。
やっと全キャストが集合したので、ちょこちょこ立ち稽古していたところを頭からさらってみる。
結果、何が何やらさっぱりわからない。
今回の方針として、「シチュエーションコメディあるある」みたいな予定調和さを排して、わりかしリアリティを高めに進行してたんだけど、そうもいかない部分が多い。
リアルな人間としての言動や間のノイズが、積み重なると本当にわけわからなくなる。
読み合わせくらいの俯瞰した、冷静な、淡々と進めていくスタイルに戻らなくてはいけないかもしれない。
せっかく変えた部分がどんどん初演に戻って行きそうな恐れ。
これ、たまにあるんだよな、再演モノで。
ただ、徒労ではないと思う。
でも12時間同じ部屋で入れ替わり立ち替わり稽古は超疲れた。疲労。