悪気はないのに、状況が悪い方に転がり続けるせいでどんどん生徒を規制をしなきゃいけないくなってくるという職員室(ないし職員会議)シチュエーションコメディ。
演劇って、基本的に「規制される」「自由を奪われる」側目線の話が多いなぁと思う。
それ自体が悪いことじゃないし、まぁお話なんてのは虐げられる側の武器なのもわかる。ジャンルとして根が反体制ってのもあるのかもしれないし。
そこで、シチュエーションコメディによくある「やりたくないのにせざるを得ない」「何かを強いられる」という形式を使って「規制する側」を描く、ナイゲンとは別サイドの自治の話。
ただ、「先生達だって大変なんだよ」みたいに逆サイドを描いただけでドヤ顏して終わるのは違うので、甘ったるい理論で規制に反対する生徒をdisりつつも憎からず(羨ましく)思ったり、「規制すること」に対しては「くだらねぇ」であり、それを招いてしまうことにアンチを唱えるのかなぁ…。
いやぁ、どういう結論で終わらせるかが難しいな。
生徒の青さを批判しつつ憎からず思っちゃう展開にするとして、だからって先生がラストで、それまで積み重ねた様々な規制を撤回するとかだと甘すぎて死だし。
かといって「生徒のために敵として、反面教師でいよう」みたいな泣いた赤鬼スタイルも安易だしなぁ。
目線が難しいぜ…。
月とスイートスポットと私
ヨーロッパ企画『月とスイートスポット』鑑賞。
東京千秋楽だしこれだけは言っちゃうけど、サマータイムマシンブルース観て憧れた人には必見の作品だった。アレの発展系だし、視点を「未来→過去」に限らず、時空の狭間を現在、過去、過去の過去が行き交いモヤモヤし合う“くだらないSF”の最新進化系。
ただ、終盤のアレに関しては俺も『お父さんをください』でやったからな!と意地を張ってしまって素直に笑えなかった(笑) いや、面白かったけど。
思えば、かつての俺は三谷幸喜作品に触発されてオリジナルのシチュエーションコメディを志し、ヨーロッパ企画に憧れて劇団を立ち上げたものでした。
そっからはご多聞に漏れずヨーロッパフォロワー的作品を重ねてしまった時期も長く、そのときの作品が一番恥ずかしくて過去改変したいくらいなんだけど、ここ最近(ルデコあたりから)ようやくフォロワーを脱しはじめ、最新作『ナイゲン』では遂にヨーロッパ企画の毛色なんて全く見えない、むしろ「国府台高校」っていう地金と三谷作品『12人~』を掛け合わせたような作品が出来たわけで。
そんな今のタイミングで、自分がヨーロッパ企画と出会った『サマータイムマシンブルース』の発展系を観たというのは、何か感慨深いものがあるのです。
文章にして書いててもうまく言えないというか関係無いというか、こじつけに見えるのだけど。
とにかく、発売したら久しぶりにヨーロッパDVDを買おうと思う。
エヴァQ観た/主夫/妄想段階の二人芝居
レビューなんて言うほど書かないので日記です。
エヴァQを観た。
破でアガった人達が軒並み「ポカーンだった」「別物だった」「全然わかんなかった」って話ばかり聞いていたので、そう言われるとどうしよっかなーと思っていたが、1000円のファーストデーなので思い切って行ってきた。
結果、
新事実がバカスカ出てきて情報的には追いつかないくらいで、表現自体が難解だったり抽象的だったりじゃないので、感覚的に合う/合わないの世界じゃなかったのは良かった。
えー、以下で若干のネタバレ含みますので、見たい人は反転させてね。
【エヴァQネタバレ】
●自分はカオル君が出てくると大抵ウゲーってなるタイプの視聴者だったんだけど、今回はカオル君が出まくるものの、みんなが教えて欲しかったことを彼が明かしてくれたから、それに免じて許す。
●そっから先のシンジ君のやる気状態は、全然感情の流れが見えなかったけど、それはもうエヴァってそういうもんだから気にしない。
●「アスカが頑張ってるとそれだけで泣けてくる」と誰かが言っていたけど、それに同感。いやぁ元気で、しっかり頑張れてて良かったね(涙)
●エクセリヲン的というかネオ・ノーチラス号的な、庵野戦艦描写が単純に楽しかった。
●彼らには申し訳ないけど、エヴァ同士が戦うとアガってしまうよね。
●ラスト、ウジウジしてるシンジ君に対するアスカの対応が大人で、というか現実的(回収してもらうためにドコソコまで歩いていくよ、ホラ!みたいなの)で、とてもスッキリした。
いつだかに人にもらった、『ケンタロウの和食 ムズカシイこと、ぬき!』を暇つぶしに読み返したら、料理熱が高まってやばい。いま家に食材少なかったから何もしなかったけど、色々あったら速攻深夜に料理しだしてた。
ナイゲンが終わって1ヶ月ほどしてから(つまり今から1ヶ月くらい前から)、料理を中心に家事に目覚めつつあり、「主夫になりたい」「主夫になって家事をしつつ、空いた時間で台本を書きたい」「家で沢山仕事があるのって全然苦じゃねぇわ俺」と思ったのだけど、それって台本は書けるけど演出とか打ち合わせが出来ない=自主公演が打てないってことなので、却下した。
いや別に主夫になるアテすら全くないのだけど。
そして「アテがない」といえば、上演のアテがないけどコータさんと信原さんの二人芝居の台本を書いてみようと思っている。斉藤コータ(コメディユニット磯川家)と信原久美子(コメディユニット磯川家)の二人。
先日、コータさんと信原さんのTwitterでのやりとり
@kumi1216: あほなこと言うとらんと、寝ろや。”@s03123kouta: なんかこの時間にテンション上がってきた。今から本番できるぐらいだ!本番って言ってもお芝居の本番ね!まぁお芝居じゃない本番も出来るけど!今からうちに来たら本番出来るぜ!
に
@yu_tomisaka: やっぱこのやりとりですよ RT @kumi1216: あほなこと言うとらんと、寝ろや。”@s03123kouta: なんかこの時間にテンション上がってきた。今から本番できるぐらいだ!本番って言ってもお芝居の本番ね!まぁお芝居じゃない本番も出来るけど!今からうちに来たら本番出来るぜ!
と書いたら
@s03123kouta: @yu_tomisaka @kumi1216 是非二人芝居書いてください!
となって、
@kumi1216: @yu_tomisaka 冨坂くんが書いてくれるならやりたい!
となり、
@yu_tomisaka: @yoshinonopapa @kumi1216 じゃあ書く!機会があれば使ってやって下さい。
@yu_tomisaka: @kumi1216 少人数の会話劇スタイルの居付くタイプの話を書きたかったのです。んで、言われて気づいたけどお二人似合いすぎるので、結構やる気です。宛てがなくても趣味で書きますね。
@yu_tomisaka: @s03123kouta @kumi1216 今度会うときまでに妄想膨らませといて、どんなのやりたいか話します?台本が出来て(それがちゃんと面白くてw)、二人のスケジュールが合ったら、そこから考える、ぐらいのゆるさで。
となった。
ワンシチュエーションの二人芝居(コントよりお話寄りで、あんまトリッキーな表現しない会話劇タイプの)を書きたかったのもあるんだけど、なにより斉藤コータ×信原久美子ってペアが、男女ペアものとして理想的すぎて、上演決まってなくてもアガリスク作品じゃなくてもお金もらわなくても書きたくなってしまったのでした。
まぁ、いつ書けるかわからないし、気に入ってもらうかわからないし、巡り合わせ的に上演できるかわからないのだけど、出来たらやります。たぶん楽しいのを。
締め切りがなきゃ台本なんて書けない気もするけど、コレはあんまり急いた作品にはしたくない気分。
LINEとかMLとか
LINEってなんなのだ。
前から「無料通話アプリ」として携帯に入れはしたものの、放置してた。
みんながLINEでのトークが便利便利っていうから少しやってみたんだけど、「Twitterでよくね…?」「メーリスでよくね…?」という疑問符が飛びまくった。
いや、わかるんすよ?Twitterとかチャットみたいに気軽に放り投げられて、かつ非公開で出来る、と。さらにメーリングリスト作るよりラフにグループを設定できる、と。
(…あれ、こう書いてたらメリットばっかな気がしてきた)
でも、なんていうんんだろう…?棲み分け?使い分け?がなんとも整理できないので、多分やりません…。
うーむ、よくわからん。
にしても、その話をしてて思ったけど、最近はアガリスクメーリス少ないよな。誰かからの報告書みたいな位置づけになっちゃってる。コミュニケーションツールじゃなくなってる。
かつて拠点を持たない流浪の民だった我々を結んでいたのは、一般常識では考えられないほどのメーリングリストの投稿数だったというのに。
くだらないネタを投げるTwitterというブラックボックスが出来たのと、ACとかそういう個別のプロジェクトが出来て個人メールで連絡取り出したのが原因か。
よし、もっとメーリスを送ろう。
かつてアガリスクとはメーリングリストだった。
山本佳耶、実家に帰る
『異性人/静かに殺したい』そして『ナイゲン』と、ここ最近のアガリスクの演出助手をやってくれた劇作家志望・韓流狂い女子の山本が、実家の都合で東京を離れて地元の京都に帰るとのことで、一緒にコーヒーカップオーケストラを見て、そして初日打ち上げにも一緒にお邪魔してきました。
彼女とアガリスクの出会いとしては結構最近で、『ファミコン/無縁』を見ていたく気に入ってくれたらしく、それこそコーヒーカップオーケストラの『久保らの歩く道』の客席で塩原さんが話しかけられたのをキッカケに、Twitterでいきなり演出助手に誘ったのでした。
塩原さんもブログに「コーヒーカップオーケストラで会ってコーヒーカップオーケストラで別れるのかぁ」と感慨にふけっていましたね。
今書いてて気づいたけど、アガリスクで明確に「演出助手」ってクレジットされたのって山本が初めてなんだな、と。
自分が今まで国道五十八号戦線で演出助手(というかただの友達に近かったけど)をしつつも、自分のところでは演出助手という役職をどう扱うのかわからずにいたんですが、ここまで気に入ってくれてしかも劇作家志望なら、ということで思い切ってお願いしてみました。
スケジュール的なところとか、俺の台本が遅いこととか、座組全体が本番前のタスクに追われたりとかで、結局山本には雑用的なことばかりしてもらうだけになっちゃったのが未だに申し訳無く思っているんだけど、本人に言ったらそれでも何か得てくれた、というので、少しはホッとしてます。
俺はまだ彼女の作品って授業や課題で書いた短いものしか読んだことが無いので、作家としてどういうスタンスなのか、スキルなのかはわからないんだけど、彼女の世の作品に対する“恥ずかしさセンサー”は相当敏感だと思うし、密かに信じてもいます。
今は幼馴染がお笑い芸人やってて、作家的なポジションでそれを手伝ってるらしいので、そのセンサーを持ちつつも、今度は“お客さんをどうにかする”っていう能動的なスタンスでバリバリ取り組んで行って欲しいなぁ、と思ったりもします。勝手ながら。別に何の先輩でも先生でもないんだけども。
本人は「女性がコメディ作るのってなぁ…」「そういう作品好みじゃないしなぁ」とか言ってるけど、そんなの関係ないと思うので、ガツガツ作って、いつかアガリスクかコントレックスで関西行ったとき、山本の書いたものを演じる人達と対バンしたいっすね。
いつか、関西の(?)劇場で会おう。
あ、ごめん、ナイゲン後に返し忘れてて、昨日も持って行き忘れた衣装のスカートは後日送ります、すんません。
コーヒーカップオーケストラ『吉岡再生』見てきた
●コーヒーカップオーケストラ
もう日付的には2日前になっちゃうけど、28日に塩原さんの出てるコーヒーカップオーケストラ『吉岡再生』を見てきました。
自分は、コーヒーカップオーケストラといったら、コントレックスの宮本一人舞台で宮本さんが一人でやった告白のコント、あの終わり際の可笑しさ・切なさこそが本質な気がしてるので、この路線だよなぁ、と。
あと単純に、色んなことが無駄すぎて意味不明すぎて面白かったです。
泣き笑いだったのか笑いすぎて泣いたのか不明だけど、なんか見ながらちょっと泣いてました。そして、鬼塚ちひろ×斉藤コータ×モリサキミキのコラボはここ最近の芝居で一番笑ったし、ここに関しては確実に笑いすぎて泣いた。
モリサキさんが完全に開眼してたのが印象的。今までなめてた!ごめん!って言いたくなるほど。
そして、以前に乱雑天国でコントレックスに出て頂いた中尾ちひろさん(温泉きのこ)が、驚くほどお芝居が上手くて、キャラというか居ずまいに安定感があった。良かったなー。
あ、塩原さんはキレ塩原パターンでした。キレてるとき、振り抜いてるときはいいっすね。逆に抑えてるときに宮本節で喋るのにすげー苦労してるのが見えた。
今回は後半部分で意外と「お話」に一気に舵を切り、前述の「宮本さんのあの感じ」を前回にしてくるのだけど、その優しい苦い感じだからこそ、ストーリーの進行自体はサクサク進んで欲しかったな、とも。
舞台も711とは思えないくらい色んな仕掛けが会ったんだけど、個人的にはそれよりも、CCO特有の色んなものを省略したり開き直っちゃう、スムーズでスマートな舞台の使い方をして欲しかったなぁ…。
とりあえずお勧めなのは間違いないです。
みんな、シアター711へ急げ!
コーヒーカップオーケストラ2012冬『吉岡再生』
2012年11月28日(水)~12月3日(月)
下北沢シアター711にて
詳しくはこちら
下ネタで青春で男のコでコメディ…なんて言ったら、20代の男が作る小劇場演劇には掃いて捨てるほどありそうだけど、やっぱり何かココにしかない独特の味(なんだろう、可愛げ?圧倒的可愛げ?)があって素敵なので、そしてちょっとは両想いらしいのでコーヒーカップオーケストラと一緒になんかやります。2013年。まだ「なんか」としか言えないけれど。
そしてなんというぬるレビュー!小学生の感想みたいになっちゃったけどもういいや!
【アイデアメモ】ミスコンに選ばれた女子と、イジメで選ばれた同姓同名の子のバディもの。
ミスコンに選ばれた女子と、イジメで選ばれた同姓同名の子のバディもの。
鉄鍋ブーム到来
フライパンを買おうと思っています。
いや、今だってもちろんフライパンはあるのだけど、フッ素?テフロン?マーブル?の表面コートが剥がれていて、焦げ付かないはずのフライパンが焦げ付くんです。
で、新しい安いフライパン(近くのドンキで699円で売ってる)を買おうとしたんだけど、そこでふと「これでいいのか?」と。「フライパンって消耗品なのか?」と。
安いフライパンを買って、表面加工が剥げるたびに(まだまだ全然原形を留めてるフライパンを)捨てるのがしのびない気がしてきまして。かといって加工の剥げたアルミのフライパンなんて結構使い物にならないし。
そんなこんなで考え込んでいたら、Twitterで「鉄のフライパン買えば?」って勧められて、検討し始めてます。
でも全く気をつけないで使った場合には、なんちゃら加工の安物の方が焦げ付かないのは間違いないし。ちゃんとケアしなきゃいけないのが手間だなーとか、でもなんか食べ物が旨くなる気がするしなー(火加減的に)とか、にしても手入れしてずっと使って育てていく“俺のギア”感も素敵だなーとか迷ってます。
ただ、鉄のフライパンってアルミの大量生産品より高いのよね。
うーん、やはり、鉄の26cmで2.3mm厚(かなり厚め)が欲しい。
まぁ台本仕事とか自分とこの公演で忙しいときってほとんど料理しないから、こだわってどうすんだ、手間かかるのかってどうすんだ、とも思うんだけど。
コレとかコレとか素敵よね。
個人的にはハンドルが木じゃなくて鉄のままの平たいのの方が好き。熱は通しちゃうんだけど、だってカッコいいじゃん!プロっぽいじゃん!
というわけで、自分の中に鉄鍋ブームが来たので、祖母から譲り受けた何年ものの中華鍋(両手)の手入れをしてこようと思う。
あと、中華鍋で言ったら、片手のやつ(北京鍋というらしい)が欲しい。今あるのは両手鍋だからチャーハンを片手であおれないのでね。
無題・アイドリングでしかない記事
明日早いし書かなきゃいけない物も残ってるから、ブログ書いてる場合じゃないんだけど、とりあえず何かをまとめるために書きます。なので一度も消さないぜ、バックスペースを押さないぜ。だから何だって話なんだけど。
新宿コントレックスの次回が決まりました。
年明けの1/19(土)と20(日)に2日間連続(初)で3ステージやります(初)。
参加団体募集も始まっています。
http://conterex.agarisk.com/article/299554167.html
今回、久しぶりにプロデュースもやるので、楽しみやら緊張やら。
やばい、何の面白みも無いブログになっちまった。
載せるような写真も撮ってないし、これといって面白エピソードも無いのですが。
最近は久しぶりに中田ヤスタカ関係のMIXの作業用BGMなんかを漁ってます。一時期台本書きながらよく流してたなぁ。結局、作業するときはBGMが無い方がいい、という結論に至ったのだけど。
中田ヤスタカと鈴木あみが一時期よく一緒に仕事してたけど、ぶっちゃけ自分は全体的にイマイチだなぁと思っていまして…。
ただ、この『LOVE MAIL』ってのは好きでした。このCメロっていうの?「ほんとはもっと いろんなところに二人で行きたい」のらへんとか、なにやら恥ずかしいけど、それが妙にグッと来ますね。
そう、「ちょい恥ず」というエモーション。
これがなにやら研究の余地のある概念じゃないかと最近。
偽企画書その1 アンネのシチュエーションコメディ
絶対やんないと思うから書いちゃう、偽企画書シリーズ。
【公演名】
『(未定)』
※日記に関するものにするんじゃないかと
【コピー】
ちょ、アンネ!日記書いてる場合じゃない!
【概要】
1940年代のオランダの一軒家を舞台に、隠れながら日記を書いているユダヤ人少女とその一家を匿い、ドイツ秘密警察から隠すシチュエーションコメディ。
…はい。
「こういうのやったら怒られそう!」とか言いつつ結局「この設定でコメディをやるのが良い」とか「コメディでやることで逆説的に悲劇がなんちゃらかんちゃら…」って感想を期待してるだろお前!みたいな感じの作品ですね。
そういう「あえて」系の「切ないけどコメディですぞ」みたいのもちょっと冷めてきたので実際は上演しないと思うけど、結構前から思いついてたから忘れないうちに書いてみた。